坂本家の葛篭(つづら) 2009年3月20日

坂本家の葛篭(つづら)札幌・坂本家に伝わる葛篭(つづら)を「坂本家の居間」に展示している。
蓋つき、木製、クロス張り。
「坂本」の金文字が印象的だ。
明治末期から大正時代の初めに郷士坂本家7代当主・坂本弥太郎が作り、活用したもので、かつては20個以上あったのだろう。
龍馬の資料もこの葛篭に入って北海道内を移動していたのかと思うと胸に迫るものがある。
葛篭には無造作に「坂本 桂 山内容堂 武市半平太 中岡 勝海舟 吉村虎太郎」というシールが貼られているが、この中には弥太郎が集めた画家・公文菊僊(きくせん)の描いた肖像画が入れられていた。
坂本直寛(龍馬の甥)に認められただけあって、婿養子の弥太郎は熱心なクリスチャンで、実業家としても大成した。坂本家への執着も強く、彼によって坂本家や龍馬資料は守られてきた。
直寛の長女・直意との間に10人の子どもがおり、その時々、正装した家族写真には弥太郎の意気込みが撮られている。
ここ数年、弥太郎さんをはじめ古今の坂本家の人々とおつき合いさせていただいた。
写真を見れば、誰がどんな様子だったのか、だいたい分かるようになった。
坂本家に対してどこか懐かしい親戚のような気持ちも生まれている。
龍馬精神を受け継いできた坂本家の人々や、海援隊約規についての半年に及ぶ企画展示はまもなく“千秋楽”。
土佐に旅した葛篭とともに、龍馬の資料や高松太郎らの遺品が北海道へ帰っていく。別れと出会いの春である。
さて、次の企画展は「近世土佐の焼物」展(4月1日~7月17日)。
名品、逸品が並びます。乞うご期待!ぜひご覧ください。