武市半平太書簡と友人 2006年6月18日

「龍馬記念館の夏の企画展、“それぞれの幕末“見せてもらいに行くつもりじゃ」。しばらく連絡のなかった友人のUさんと電話でこんな話になった。
「どうぞ、どうぞ、しかし何でまた、幕末モノに興味あるの?」
快活な彼の口調に誘われて聞くと
「まあな。実は家に武市半平太の獄中書簡の一部があって、よく親父がホンモノだと話していた。親父も亡くなったし家もマンション暮らし、できればそちらで預かってもらおうかと思ってな・・・・」
「なに、なに!早速見せてほしい」。
とまあ、こんな簡単ないきさつで、半平太の獄中書簡三通が、今、館の収蔵庫で休んでいる。この三通は個人所有で、知る人ぞ知る的存在で、だから、いずれも未公開である。それだけに、ホンモノに出会える興奮は、野次馬的だといわれても納まらぬ。中でも一通は、半平太の土佐勤王党領袖としての信念を妻、富子と姉、奈美に書いたものだ(元治元年一月=1864年)。武市半平太の研究者なら一度は目を通したくなる書簡という。出所の言われも興味深い。自刃した半平太が介錯を頼んだ小笠原保馬家と思われる。U家は保馬家の縁者に当たる。
おまけといえばなんだが、三通目は獄中からのものではない。ただ、どこの文献にも記述された形跡がないので新発見に当たる。内容はごく日常的な話題がテーマである。
いずれにしても三通は、7、8月の企画展には展示させていただく。
寄託されたUさんの“広く皆さんに見ていただきたい”との意思に沿ってじっくり見てほしいと思っている。どの場所に、どんな方法で?学芸員と相談しながら考えている。
それぞれの幕末「龍馬、半平太、そして以蔵」展は、半平太自刃の短刀、岡田以蔵の拳銃、そして、今回寄託された半平太の獄中書簡が目玉展示となる。
龍馬記念館が、この夏暑く、熱くなる。