遊び心あふれて 2006年7月4日

いやあーこれは面白い。楽しいぞ。「ふふふ・・・・」。作品の前で独りで笑ってしまった。
館の「海の見える・ぎゃらりぃ」の7月展示は、立体作家の森木裕貴さんである。
名づけて「遊木展」。
展示入れ替えの日、森木さんはお一人でやってこられた。事前に「作品は木を使って自由に」と言われていたので、これは大作だと勝手に想像していたが見事予想は外れた。現れた森木さんは、手に数本の枯木と、少し大きめのボストンバック、大工工具入れを持っただけであった。
すぐボストンバックから作品を取り出して並べ始めた。見ている限り思いつくまま、適当に置いていく感じである。ただ、リズミカルに置いていく様子からして楽しくやっているのは想像がつく。
全部拾った流木なんだそうな。それに色付けする。流木の形から魚が生まれる。腹の部分に、何かの機械か、おもちゃの部品かもしれない。ぜんまいや歯車が組み込まれて“森木の魚”が誕生する。
尻尾にスクリュウが回っているのもある。えらがブリキ、目の玉はボルトの頭。ひれの部分に真空管が並んでいるのは、シーラカンスよりももっともっと昔の古代魚に違いない。
館内を、太古の湖に見立てて悠々と泳いでいる。
「お手伝いすることは何かありませんか?」。声をかけると
「そうですなあ、冷たい缶コーヒーを一杯所望。いや冗談ですよ」。
そこで一休みである。
しばしの“流木芸術談義“のしめくくりは
「面白いのは魚たちより、ほら、55歳のおじさんが真面目にこんなことをやっているということですよ。ハハハ・・・・」。
“モリキ少年”は、2時間そこそこで飾りつけを終わり、「じゃあ」と一言。お帰りになった。