鯨の腰掛 2006年9月21日

館の二階、南端は“龍馬の見た海”を我が物に出来る「空白のステージ」と呼んでいる。
館の中では太平洋に向かって、一番眺めのいい場所である。
目の高さに水平線が光る。眼下には打ち寄せる波が白い。
時にヨットが横切ったり、遠くにタンカーの船影が陽炎のごとく浮かぶ。
見飽きることのない、海の風景だ。
それにベンチとテレビ望遠鏡もあり、波の音も聞こえる。
よく居眠りしている若者の姿がある。

ここに先日、もう一脚腰掛が登場した。
鯨が尻尾をはね上げた形をしている。
上げた尻尾部がちょうど二つに割れて、肘掛の役割を果たす。
頭と背の部分が座る場所で、子供ように、ひれは足置きである。
黒い目玉が愛らしく、どうもイメージは子供鯨らしい。
木製だから座り心地が心配だったが、無用の心配であった。
逆に腰が深く、背筋が伸びて気持ちがいい。
腰を掛けるとすっきり龍馬になれる。
このオリジナル腰掛は、地元のチェーンソー作家、Yさんの作である。
Yさんは木なら何でも作品にしてしまう。
浜に流れ着いた流木などは格好の素材になる。
来館の折には、この腰掛に座って龍馬気分を味わってください。