元旦、開館 2006年12月18日

12月に入って、さすがに入館者が少なくなった。
「龍馬の見た海」も、しんと静まり、陽光だけが明るく海面に反射している。
水平線はくっきりと、濃紺の帯。荘厳でさえある。
ゆっくり、館内を回ると、時に新しい発見に遭遇する。現在、直行さんのどの絵が、どの位置に架かっているか、目をつぶると73枚のあり場所をイメージできる。朝に晩に眺めているから当然だが、絵も見る時折に表情を変えているように感じる。描かれた北海道の山々が、しゃべりかけてくるような錯覚に捕らわれることもあるし、広大な十勝平原が、海に見えたり、砂漠を想像させたりもする。ほとんどが山ばかりの絵の中に、時に人間の営み光景が描かれたりすると、頭の中には物語が回り始める。
皆さん、楽しんでおられるのは、それぞれの受け取り方で、絵が答えてくれるからだと思う。まさしく「龍馬」と同じだ。歴史書を抱えながら「龍馬いいですねえ」という方もいれば、「細かいことは知らん。とにかくええ」という方もおられる。共に龍馬を語る時は照れたような笑顔になるのは共通している。
そんな龍馬ファンに応えて、今年、館は元旦開館を決めた。お隣の国民宿舎「桂浜荘」で年越しをするお客さんは、「初日の出」と「龍馬」目当てである。以前から、「1月1日開けてほしい」といった声が高かった。それに今年は特別企画の「坂本直行」展を開催中である。是非観てもらいたい館の思いもあって“元旦開館”を決めた。
元日の日の出時間は、7時6分。桂浜の花街道は車で埋まるはずである。日が昇って30分ほどは車も動けないだろう。そこで開館時間を「7時30分」にした。午前3時には出勤して備えるつもり。心より入館をお待ちしております。