最終日の”会話” 2007年3月31日

四ヶ月半。長丁場であった。
「坂本直行展」。
振り返る間もない時間の流れ、その早さに圧倒された。
「直行さん」と一日に何回言っただろうか。
絵の前を通る度に、知らず「直行さん」と呼びかけていたこともある。
そ知らぬ顔をされたこともあるが、じっくり話し込んだこともある。
時に、直行さんの方から呼び止められて、
十勝平原の見所を教えられたりもした。
「高知は暖かい、人情はさらに温かい。ひしひしと感じるなあ」
お世辞以上のほめ言葉に、こちらが恐縮してしまったことも。
絵を通して、直行さんの人柄に触れることが出来たと思っている。

さて、最終日。朝早くから多くのお客さんである。
「六花亭」のチョコレートはもう売り切れてない。
しかし人波は途切れない。最後を楽しもうと、何回目かの入館者の方もおられる。
絵を見て、アルバム見て、また絵を見て最後にそう海を見る。
「ええ眺めじゃ」。お年寄りが腰を伸ばしていた。
その姿に涙が出そうになるくらいうれしくなる。
四つの会場を一巡りして、屋上への螺旋階段を上りかけたとき、
直行さんの声が追っかけてきた。
「ありがとう」。応えて「こちらこそありがとうございました」。