独り言Ⅴ 2007年7月12日

“良心市荒らし続々16人 張り込み1カ月被害89円で逮捕も”
5月末の高知新聞の見だしである。その記事は“良心足りず、帳尻合わず―。”と言った書き出しで始まる。皆さん良心市というのをご存知だろうか?農家の方達が道路脇に小さな小屋を設け、無人で野菜を売っている市である。支払は料金箱がそこにあり代金をいれるといったしくみである。高知市外の道路を車で走っていると時々見かける心安らぐ風景である。
記事の内容によると、売上金が不足したり、料金箱が壊されて現金が盗まれるなどの被害があり、高知署が張り込み捜査を続けた結果、正規の料金を払わなかった16人のうちの1人を89円不足で現行犯逮捕したそうだ。この話を聞いた市民の1人が「・・・前略、ある日は小銭がちょうどなくて50円多く、ある日は50円少なく払うことだって許されるのが良心市。そういうことが許されなくなる良心市なんて、世知辛過ぎる。」と話していたそうだ。

路線バスに乗って1万円札を両替出来なかった乗客に、運転手さんが「次回一緒に払ってくださったらいいですよ。」と言ってくれたという話も聞いたことがある。

私は銀座でお財布をなくしたことがある。(実はその後戻って来たのだが。)いくら探しても見つからず、結局交番で電車代を借りた。お巡りさんに「どこの交番で返して頂いても結構ですから。」と言われた。恥ずかしかったけれどありがたかった。その後、近所の交番へ戻しに行った思い出がある。

関東のある小学校では父兄のクレーム対策のために弁護士を依頼する事にしたというニュースも耳にした。クレームのあまりにも身勝手な内容と常識のなさに情けなくなってしまった。

未来を担う子どもたちのためにも先人の培って来た日本の心を見失ってはいけないと思う。そして、田舎と都会では状況が大違いだけれど、いずれの場合にせよ人と人との信頼・信用があってこそ成り立つ話である。いつの時代にも人間性は確実に問われるのである。

最近の“独り言”には明るい話題が少なく、批判めいたものもある。けれども私自身、この世の中にいろいろな意味で危機感を感じているのも事実であるから。