リョウマの夏休み 2007年8月15日

暑い夏だ。盆休みの記念館は、多くの人で賑わっている。
みんな大汗をかきながら玄関から入ってくる。館内に入って「わぁ、涼しい」という声に「どうぞお使いください」と館オリジナルの龍馬うちわを渡すと、満面の笑顔で「ありがとう!」が返ってくる。夏休みの人たち、カップルもファミリーも一人旅もグループも、表情はとにかく明るい。南国高知の青空を呑み込みそうな楽しさだ。
暑さの中、ベビーカーを含め小さな子ども3人を連れた両親がやってきた。派手な服装がけっこう目立つ両親と子ども達は、入口の外から写真をたくさん撮りながら、館内に入ってきた。一番年長の男の子はしんどくなったのか、ぐずりはじめている。
私が大丈夫かなと思うまもなく、お母さんは第一声を上げた。
「わぁ、やっとここに来たんや。あんたら見てみ。おじいちゃんが買うてきてくれたポスターがあるで。感激やなぁ。ホンマに龍馬記念館に来たんやで」。
こちらまで感激するくらいお母さんは感激している。うれしかった。思わず声をかけた。
「私ら、龍馬が大好きで、やっとここに来たんです。そして、この子はリョウマって言います」。
私は思わずリョウマ君を見た。ぐずっていた男の子だ。目が合うとリョウマ君、思わず背筋を伸ばした。その顔は誇らしげに輝いている。
私が「龍馬みたいな人になってね」というと、「うん!」と大きくうなずいた。ぐずついていた表情は微塵もない。園児だというリョウマ君が龍馬以上に大きく見えた。