秋の陣 2007年9月3日

残暑厳しく、などと悠長な事を言っている間もなく、夏がゆく。
人のざわめきも、蝉の声も一瞬のうちに消えた。
沖から寄せる波のうねりさえも化粧を変えた。青さを増している。
空も雲も高くなった。
夏に燃えた -暗殺140年・時代が求めた“命”か- 坂本龍馬・中岡慎太郎展も、一ヶ月の幕を閉じた。京都博物館やゆかりの人たちにお借りした貴重な資料は、学芸員たちが今、お返しに散っている。一週間はかかるだろう。
ただ、その一方で、早くも秋の企画展の仕込みが本格化してきている。10月からの「樋口真吉展」。龍馬が人生で最も信用した男の物語である。ところが、不思議な事にこれまであまり世間では知られていなかった。だから企画展はこの人物を広く世間に紹介するのが狙いである。
歴史に名を刻む人は一握りである。多くは時の流れに飲み込まれたままになる。しかし歴史が、その他大勢の犠牲なくして動かないのも事実なのである。
龍馬と樋口真吉のつながりに、志に生きた男の気概に満ちた生き様を、感じてもらえればと思っている。
また、龍馬、慎太郎が襲われ命を落とした「近江屋」8畳間のセットの館2階への設置工事も開始した。少し変わった展示場になるはずである。入館者の皆さんに歴史の動いた部屋を体験していただく。
まだある。これは館の存亡がかかっていると言ってもいいだろう。館の運営、管理者を決める「公募」が目前に迫った。新たに民間が?今まで通り県の文化財団が?
龍馬記念館にとっては風雲急を告げる「秋の陣」である。