桜映して 2008年4月7日

 4月になって、記念館周辺の桜が満開である。
県道から館への導入路も、行き着いた先の駐車場もピンク化粧だ。
そして1週間も経つと、早、はらはらと落ちかかり、道路が花びらの絨毯になっている。

館では今年、季節のカレンダー制作を企画している。
そのために館を取り巻く四季を昨年から写真に収めてきた。
1月、2月の透明な海。一文字の水平線は緊張感さえ感じさせる。
3月は、ジャコ漁、豊饒の海である。そして4月とくれば、これは桜しかない。
「早く撮らないと、散ってしまいますよ」。
職員さんに言われて、カメラを持って外に出た。
こぼれんばかりの桜に、圧倒される。館を背景にパチリ、パチリ。
「桜」「船中八策の広場」「ガラス張りの館」「海」「空」。
アングルには事欠かない。

「ここにもいい所がありますよ」と教えられたのは、なんと2階の展示室であった。
「桜テーマだから」「まさに桜ですよ」
「屋内じゃあ」「まあ来て、これを見てください」
展示室では、現在常設展「刀は語る」の展示中。
メインに5振りの刀が光っている。
刀の背後には龍馬、中岡慎太郎、武市半平太らの掛軸。
「ほら、ここから見てください」促されて示された場所に立って驚いた。
展示ケースのガラス面に玄関外の桜がくっきり映っているではないか。
桜の下を行く龍馬らの姿がある。時代を暗示する刀。
「たまたま、この光景を見てなんだか胸が熱くなりました」。その職員さんの感想であった。
展示ケースに映った桜が、カレンダーに登場するかも知れない。