学芸員の役得 2008年8月31日

学芸員の仕事をしていて、「得をしたなぁ」と感じる瞬間があります。学芸員は展示や調査などの目的で、“お宝”と呼べるような逸品に触れることができるのです。
今、9月1日から始まる『幕末土佐の刀剣と鍔』展の準備で、色々な刀を借りて廻っていますが、刀剣ファンならよだれが出そうな素晴らしい刀を何点かお借りしています。その刀を手に取り眺めていると、本当に役得を感じてしまいます。間近で見る日本刀はとても美しく、魅入られて何本も収集する方の気持ちがよく分かります。
刀の他にも、今年は当たり年なのか、役得を感じることが既に何回もありました。ある所で、幕末史を研究する上で非常に重要な資料が発見され、いち早く見せていただけたのも役得だと思います。
また、個人の方から世界的にも珍しい時計を見せていただいたこともあります。幕末に活躍した志士が拝領した物で、ご子孫の家に伝わっていました。博物館でもめったに展示されることがない種類の時計で、本の中でしか見たことがありませんでした。まさに“お宝”中の“お宝”です。私は時計好きなので、一度は見てみたいと思っていましたが、まさか手にする機会に恵まれるとは思っていませんでした。これこそ役得以外の何ものでもありません。
今年巡り会った貴重な資料の数々は、まだまだ調査が必要な段階ですので、公表はできていません。しかし、いずれ公表されたあかつきには、当館でも展示できるように努力したいと思っています。ご期待ください。まずは、その第一弾として美しい日本刀や鍔を展示しますので、ぜひ足をお運びください。
これを書いていた今日、偶然にもまた一つ興味深い資料と巡り会うことができました。今年は本当に当たり年です。