タイフーン・エナジー 2005年9月7日

大型台風14号通過。
この館で、2度目の秋が来ようとしている。
去年の夏は台風の襲来が多く、休館も相次いだ。
来館者が去って、残留組の職員だけになると、ここはただ台風と向き合うだけの場所になる。
高知といえば海に面した県だと思っている人も多いのだろうが、実はここは森林率日本一の山の県。だから、市中に住む私にとって海は出かけて行く場所だったのだが、ここに来て海は近しい友人となった。朝夕の通勤時には海岸線の多いコースを通っているので、なおさら海の表情とは親しいつきあいだ。
遠く東シナ海で生まれた波も次第にここにやって来る。穏やかな天候が続いているようでも、海は遠くの波涛を教えてくれる。海は地球上の水たまりなどではなく、鼓動し、動き、おしゃべりし、時に眠る、大きな生き物だと実感する。台風の時はなおさらだ。
もともと土佐人の私としては、台風に対する畏敬とともにワクワクする気持ちがあるのも正直なところ。もちろん、台風が来て得も言えぬ昂奮を覚えるのは私だけではないはずだ。波を見に行こう!と思うし、波をかぶりながら突堤から海を眺める人々の背中はパワーを充電しているみたいにも見える。
館から見る台風時の、海のうねり、風の力。大海に立ち向かう船のごとく、記念館は波と風に大きく揺れている。被災はともかく、台風には不思議な力がある。