長崎紀行 2005年9月21日

秋からの企画展「亀山社中と海援隊」に向けて、長崎、五島列島に行ってきた。
春先から、丸亀・塩飽諸島を皮きりに、神戸、京都、下関、福山…と回った最終ラウンド。
台風14号の影響で1週間延期した9月半ばの長崎出張は、夏に逆戻りしたような日差しと蒸し暑さの中をひたすら歩いた。(日焼けとシミがお土産に…?!)
さすが長崎は歴史の街だと思った。何度か訪れたことのある街ではあるのだが、今回のような幕末を中心とした歴史探訪はもちろん初めて。実のところ、何度目かのグラバー邸ですら、龍馬との関わりなど知らなかった私には、角度を変えて見るとこんなにも街の表情が違うものかと驚かされた。
丸山遊郭「引田屋」は現在、史跡料亭「花月」として363年の歴史そのままを来客に公開している。営業課・加藤さんの説明を聞きながら邸内を回っていると、その昔の男や女たちのさんざめきが、どこかしこから聞こえてくるようだった。女たちの笑いや悲しみが後ろから私を追いかけてくる。歴史は遠くにあるのではないなと思う。悲しみや喜びといった人の感情は、時代や価値観が変わってもそんなに変わらないのではないかと思うから。
五島も強烈だった。ジェットコースターのような小型高速艇では、ワイルウェフ号乗組員気分でいたのだが、五島龍馬会の元漁労長・杉山さんは「あの時はそんなものじゃなかっただろう」と言う。池内蔵太たちの恐怖はどんなものだったのだろう。それにしても潮合崎を向こうに見る「龍馬ゆかりの地」を整備し顕彰する五島の人たちの思いは熱い。
遠く時間を超えて異郷に息づく龍馬。何より、今を生きる人たちのまなざしの中にこそ、龍馬は生き続けている。現地の人たちとの出会いの中で、そのことを実感した。
各地の龍馬会はじめ皆様のご協力がなければ、あれだけの史跡を巡ることは難しかったと思う。心より御礼、感謝申しあげます。