お墓参りは楽しい?! 2005年10月2日

『お墓参りは楽しい』(新井満著・朝日新聞社刊)という本が最近出版された。龍馬も含め、世界各地のお墓を回る新井氏は『千の風になって』以来、死者との対話の中に“生きる”ということを問うているように思える。悲しい時、辛い時、嬉しい時、心の内に問いかける相手は過去の自分や、今はいない人たちかもしれない。
さて、身近にも「お墓は本であり、教科書なんですよ」「お墓めぐりは楽しい」という人がいる。当館カルチャーサポーター(ボランティア)の今久保さん。数年前に還暦を過ぎたらしいが、20代の頃からお墓を見ることを趣味にしているので、これは趣味を超えてライフワークとも言えるだろう。実に楽しそうにお墓の話をされる。お墓でその形や年代を読んでいると、その時代の人たちのことが鮮明に見えてくるらしい。
私も仕事上、お墓めぐりをする機会ができた。実のところ、自分の所の墓参りもまじめにしていないので、心の片隅でちょっとご先祖に申し訳ないなという気持ちも持ちながら…。そして、確かにいろいろな家を訪問するように、いろいろなお墓があるものだと思うようになった。
歴史愛好家の方の多くは、お墓めぐりが楽しいらしい。「きょうは絶好のお墓参り日和で…」という史跡めぐりをする龍馬会関係者の言葉に驚いたのは、昨年館に来た当時だっただろうか。今でも私は楽しいという心境には遠いが、お墓をめぐっているうちに学ぶことは確かにあるなと思う。
春以降、今久保さんがリーダーになって、何度かカルチャーサポーターによる小さな歴史探訪ツアーを実施した。そこで、「企画展『亀山社中と海援隊』に向けて、海援隊士ゆかりの地をめぐる歴史探訪ツアーを計画しましょう」と持ちかけたところ、熱心に取り組み始めた。そんな中、「今度、岡田以蔵のピストルを見に行くんです」という話が出た。別の日、私も一緒に岡田家にお邪魔した。この話は別の項に譲ろう。