常設展
Collection
ジョン万次郎展示室
ジョン万次郎展示室
ジョン万次郎(中濱万次郎)は、幕末の土佐、現在の土佐清水市に生まれました。漁に出た折、嵐にあい漂流します。奇跡的にアメリカの捕鯨船に助けられ、長い航海の後、アメリカで数年を過ごします。そこでは、学校に通い、英語、数学、航海術をはじめ、アメリカの制度や風習、文化を学びました。
漂流から約10年を経て、ジョン万次郎は帰国します。その頃の日本は開国か攘夷かで揺れていました。そうした中、外国で暮らし、英語を話すことができるジョン万次郎の存在は貴重で、通訳や教育など様々な場で活躍しました。
ジョン万次郎展示室では、数奇な運命をたどり、我が国の近代化、国際化に大きく貢献した"ジョン・マン"を紹介します。
展示資料の紹介
漂巽紀略(大津本)
嘉永5(1852)年、遭難後11年のアメリカ生活を終え、土佐に帰ったジョン万次郎を自宅に住まわせ、航海の体験や海外の事情を聞き、記録として河田小龍が書き上げたのが「漂巽紀略」です。(松岡氏寄託)
北亜米利加漂流記
ジョン万次郎の漂流記は当時の人々の興味を引き、写本が何種類も出回ったといいます。これもその一種と考えられ、嘉永5(1852)年、漂流者5人の名前と年齢から始まり、聞き書きされた内容が記されています。