企画展
Exhibition

特別展「龍馬ー真物から感じる龍馬の魂ー」

終了しました

特別展「龍馬ー真物から感じる龍馬の魂ー」

今年は明治維新から150年の節目の年にあたる。当館も4月にリニューアルオープンして新たな歩みを始めた。これらを記念し、特別展を開催する。

企画展示室では、龍馬に蒸気船の重要性を説いた土佐の絵師・河田小龍と砲術の師である徳弘孝蔵(董斎)を紹介するとともに、彼らが描いた画などを展示する。また、二人の教えを生かして龍馬が組織した海援隊に焦点を当て、海援隊や亀山社中に関わる龍馬直筆の手紙や海援隊の規則を定めた「海援隊約規」、そして新国家構想の素案を示した「海援隊日史」や海援隊の商業記録である「海援隊商事秘記」なども初めて展示する。

龍馬の生涯を時系列で紹介する常設展示室では、当館の所蔵資料の他、坂本家の郷士年譜や才谷屋最盛期の当主・坂本直益の日記など、借用した資料も展示する。また、龍馬の湿板写真の原板を11月15日から18日までの4日間限定で展示する。

龍馬は、日本を外国と対等な新国家に創り変えるため、亀山社中・海援隊の仲間たちと命がけで奔走した。そして、維新後の龍馬の夢は、海援隊の仲間たちと世界を舞台に活動することだった。こうした龍馬の新しい国づくりに対する想いや、抱いていた夢を感じていただきたい。

龍馬展チラシ.pdf


【主な出品資料】( )内は所蔵者、ないものは当館蔵

 ※後期のみの資料と11月15日~18日のみ展示の「坂本龍馬写真原板〔ガラス湿板〕」以外の資料は前後期通して展示しております。

龍馬書簡(真物)

 ①坂本乙女・春猪宛〔虎太郎の死を惜しむ〕文久三年秋頃
 ②髙松太郎宛〔池内蔵太をユニオン号に〕慶応二年三月八日(個人所蔵)
 ③宛先不詳〔仲間や実家などに寺田屋遭難事件を知らせるように〕年月日不詳(高知県立歴史民俗資料館所蔵)
 ④春猪宛〔姪の春猪とその夫に贈り物を〕慶応二年秋二十四日(高知県立歴史民俗資料館所蔵)
 ⑤坂本権平・家族一同宛※一部〔大笑いの手紙〕慶応二年十二月四日
 ⑥坂本乙女宛〔海援隊長になってまもなく〕慶応三年四月七日
 ⑦坂本権平宛〔刀のお礼といろは丸事件のこと〕慶応三年六月二十四日
 ⑧後藤象二郎宛〔大政奉還へ決死の覚悟を=草案〕慶応三年十月十三日
 ⑨陸奥宗光宛〔現存する最後の手紙〕慶応三年十一月十三日

                    以上 前期 9

 ⑩後藤象二郎宛〔越前行の報告=草案〕慶応三年十一月初め ※後期のみ
 ⑪中根雪江宛〔新国家について〕慶応三年十一月十日(個人所蔵)※後期のみ

                    以上 後期 11

その他資料
  • 坂本龍馬写真原板〔ガラス湿板〕※11月15日~18日のみ展示(高知県立歴史民俗資料館所蔵)
     有名な龍馬立位写真の原板 龍馬32、33歳のころ
     長崎・上野彦馬の写場で土佐藩の井上俊三が撮影した
  • 龍馬宛書簡 木戸孝允より〔土佐藩への倒幕の覚悟を促す〕慶応三年九月四日
  • 海援隊約規 慶応三年四月 海援隊の規則である五条を明文化したもの
  • 龍馬佩刀 
    ①幼時に龍馬が佩用した脇差 「龍馬が特に愛した」と伝わる(個人所蔵)
     銘 備前長船勝光宗光 永正二(1505)年八月
    ②若き日の龍馬が佩用し甲冑と交換した刀 甲藤馬之助佩刀(個人所蔵)
     銘 左行秀  嘉永元(1848)年秋
  • 岡田以蔵の拳銃 江戸時代19世紀(個人所蔵)
     フランス製 以蔵の弟・啓吉のご子孫に伝わる
     幕臣勝海舟を護衛したころ入手したかと考えられる
  • 坂本家郷士年譜 明治三年七月(高知城歴史博物館所蔵)
     龍馬の兄権平が藩へ提出した坂本家の年譜〔履歴〕書
     新規郷士である坂本家はその後郷士御用人に取り立てられた。
     明治二年までの坂本家の身分、役職、給料等が記載されている。

【関連イベント】

講演会 
平成30年11月3日(土・祝)新館1階ホール タイトル:「坂本龍馬と大政奉還 ―将軍辞職策をめぐって―」  講師:宮川禎一氏(京都国立博物館上席研究員)

創作能「龍馬」
平成30年11月10日(土) 高知県立美術館能楽堂(〒781-8123 高知市高須353-2) 入場料:前売1,800円(当日2,000円) 全席自由 午後2時 開場/午後2時30分 開演(終演 午後5時)