企画展
Exhibition

「幕末行列-光と影の世界-」展

次回開催

「幕末行列-光と影の世界-」展

激動の時代"幕末"の大行列-西へ東へ大移動

 江戸時代の行列といえば参勤交代で見られる大名行列。各地のお殿様が家臣を引き連れて江戸と領地を往復します。
土佐のお殿様ももちろん、海や山を越えて江戸まで足を運んでおり、これは最後の藩主である山内豊範の時代まで続きました。文久2(1862)年の夏には豊範が藩主として初めての参勤を経験します。実はこの文久期は、和宮の降嫁や14代将軍徳川家茂の上洛、孝明天皇の行幸など、参勤交代以外にもあまたの行列が見られたことで知られています。
事情や目的は違えど、遠く離れた土地まではるばる移動をしていたのはみな同じ。
本展では、文久期の3つの行列にスポットを当て、その背景や出発前後のできごとなどを紹介しながら、光と影の両面に迫ります。

人物紹介:生誕から180年 "丙午"生まれの3人

●山内豊範(1846-1886)
山内豊信(容堂)が謹慎処分となり、14歳の時に最後の土佐藩主に/実父(山内豊資)と養父(山内容堂)の力が強大/三条実美は父方の従兄

●和宮(1846-1877)
16歳の時に、将軍徳川家茂と結婚/色白で鼻が高く、目は大きく鈴形/孝明天皇とは異母兄妹/戦前には、非常時における女性の手本として和宮の展覧会が開催された

●徳川家茂(1846-1866)
激動の時代に、わずか13歳で14代将軍に就任/夫婦仲が良く、和宮のほかには女性を側に置かなかった/和宮とは誕生日が14日違い

※すべて数え年

展覧会の見どころ

◆久世広周書状写別紙 (京都市歴史資料館所蔵) ※重要文化財・前期のみ展示
婚礼道具につける紋の種類を老中の久世らが指示
重文 岩倉具視関係文書 久世広周書状写別紙.jpg

◆伝和宮所用 浅葱縮緬地松竹梅桜菊網干模様友禅染繍小袖 (德川記念財団所蔵) ※前期のみ展示、後期は打掛を展示
上品かつ色鮮やかな江戸風の小袖
浅葱縮緬地松竹梅桜菊網干模様友禅染繍小袖.jpg

◆和宮書状写 (京都市歴史資料館所蔵) ※重要文化財、後期のみ展示
降嫁に対する和宮の心の内がわかる書状。母の書状も併せて展示
重文 岩倉具視関係文書 和宮書状写.jpg

◆村梨子地葵葉菊紋散花桐唐草蒔絵湯桶・手洗 (德川記念財団所蔵) ※後期のみ展示、前期は茶箱を展示
婚礼の調度品として幕府側で仕立てられた品
村梨子地葵葉菊紋散花桐唐草蒔絵湯桶・手洗①.jpg 村梨子地葵葉菊紋散花桐唐草蒔絵湯桶・手洗②.jpg

第一章:山内豊範の参勤交代

山を越え、海を越え、川を越え。
土佐藩では、初期は大坂まで海路を利用していましたが、途中から陸路に変更となります。ルート定着後は四国山地を越えて(北山越え)瀬戸内海を渡り、そこから陸路で江戸まで向かいました。このルートは土佐藩士らも利用しており、坂本龍馬も通ったことで知られています。
土佐藩の参勤交代は大規模であったと言われますが、その裏ではたびたび問題が発生。中でも、藩内外ともに混乱していた山内豊範の時代の参勤交代の裏事情について、土佐藩士の日記や老中の奉書から深堀りします。

◆田中良助宛坂本龍馬書簡 (田中家所蔵 高知県立歴史民俗資料館寄託)
丸亀へ剣術修業に行く際、ひそかに萩へも行くため、良助からお金を借りて北山越えをした
田中良助宛龍馬書簡(借用証文) 寄託.jpg

◆続公私雑記 岡崎菊右衛門日記(岡崎家文書) 当館所蔵
豊範の参勤交代のお供をした土佐藩士の日記
岡崎菊右衛門日記 続公私雑記.jpg

◆老中奉書 文久3年10月2日 高知県立高知城歴史博物館所蔵 ※前期のみの展示
参勤交代制が崩れ始めている様子がわかる
在国再延長願承知(老中奉書).jpg

第二章:和宮の降嫁

文久元(1861)年の冬、14代将軍徳川家茂との結婚のため、皇女和宮は京都から江戸に下ります。これは、異国船の渡来により国内が混沌とする中で、朝廷と幕府が一体となるために幕府側から提案された、いわゆる公武一和の政略結婚でした。降嫁が決まると、各所で婚礼準備が進められ、25日間の行程で中山道を通り江戸へ向かいます。仕立てられた華やかな調度品や数々の古文書から、和宮をはじめとする朝廷側の人々や、彼女を迎え入れた幕府や地域の想いをたどります。

◆手回り小物(部分) (徳川記念財団所蔵)
和宮が持っていた可愛らしい小物 ※実寸数センチ
手回り小物(七福神).jpg

◆町中申合之事 (京都府立京都学・歴彩館所蔵)
京の町は焚火無用、火之元第一
町中申合之事.jpg

第三章:徳川家茂の上洛

文久3(1863)年の春、3代将軍徳川家光以来、およそ230年ぶりに上洛した14代将軍徳川家茂。その理由は、幕府の権威回復と公武一和のためでした。家茂はこの時だけでなく、翌年、翌々年と計3回上洛しますが、3度目の上洛の際に大坂城で急死してしまいます。幕末の時代に若くして将軍となり、国の行く末を背負って江戸と京都を往復した家茂の上洛について、当時の人々が書き残した記録からその実態を探ります。

◆将軍様御上洛ニ付御屏風 (京都府立京都学・歴彩館所蔵)
上洛のために新調された屏風の数々
将軍様御上洛ニ付御屏風.jpg

◆家茂公御上洛御記録 (京都府立京都学・歴彩館所蔵)
3度の上洛の内実が書き留められた冊子
家茂公御上洛御記録.jpg

関連イベント

記念講演会「宝暦-天明期・幕末期における参勤交代の変質-江戸から京都へ-」

講師:藤本仁文 氏(京都府立大学文学部教授)
日時:7月11日(土)13時30分~15時00分
会場:高知県立坂本龍馬記念館 新館1Fホール
申込:電話・FAX・メール・HPお問い合わせフォームよりお申込みください。
定員:70名(先着順)
参加費:無料(要申込)
※展示の観覧には別途入館券が必要となります。受付にてお買い求めください。

連続講演会「皇女和宮と幕末の日本」

講師:德川家広 氏(公益財団法人德川記念財団理事長、德川宗家第十九代当主)
日時:8月23日(日)13時30分~15時00分
会場:高知県立坂本龍馬記念館 新館1Fホール
申込:電話・FAX・メール・HPお問い合わせフォームよりお申込みください。
定員:70名(先着順)
参加費:無料(要申込)
※展示の観覧には別途入館券が必要となります。受付にてお買い求めください。

学芸員による展示解説

日時:①7月11日(土)11時~
   ②8月8日(土)14時~ 
   ③8月23日(日)11時~ ※各回30分程度
会場:高知県立坂本龍馬記念館 新館2F 企画展示室
参加費:無料(要観覧料)
※申込不要、直接企画展示室へお越しください。